サトウレン

多分花粉症だったっぽい

【とても長い】バルセロナ戦総評【読まない方がいい】

今朝方、チャンピオンズリーグ準々決勝1st legのマンチェスター・ユナイテッドvsバルセロナを観た。

 

結果は0-1。悔しい敗戦である。

 

力の差はもちろんあった。

 

リオネル・メッシルイス・スアレス、フェリペ・コウチーニョで形成された3トップは、現状のユナイテッドのバックラインでは身に余り過ぎるほど脅威であり続けたし、彼らにボールを供給する中盤以下のクオリティーも、他の追随を許さないレベルで成熟していたと思う。

 

しかしながら、しかしながら、である。

 

個人的には、内容はそれほど悲嘆に暮れるほどのものではなかった。と思う。

 

中盤を形成したポール・ポグバ、スコット・マクトミネイ、フレッジの3センターは、ヴィクトール・リンデロフの率いるバックラインと緊密な距離感を維持しつつも、時には勇気を持って前へと出ていき、システマチックにプレスをかけてボールを奪って、前線に素早く展開していた。

 

特にマクトミネイとフレッジの2人は出色のパフォーマンスを見せ、後半開始から70分すぎまでは彼らの躍動のお蔭でバルセロナの中盤を完全に掌握し、殆どワンサイドゲームに持ち込むことにまで成功していたのだ。

これまでバックアッパーに甘んじていた2人からすれば、今後の自信に繋がって然るべきパフォーマンスだったと言えるだろう。

 

今夜の中盤の働きは、この試合を絶望的なものにしなかった唯一の好材料であった。と思う。

 

一方で、勝負を分けたのは結局のところディフェンスラインと、前線でのクオリティーの部分だ。と思う。

 

まず守備の話からしよう。

 

失点シーンはそもそもの話、右サイドバックアシュリー・ヤングがラインを乱してしまったことから始まったもので、つまりミスからの失点である。たった1回のミスだが、このレベルにおいてはたった1回のミスだけで敗戦に充分に値してしまうのだ。

 

34歳という年齢で、且つ本来本職ではない右サイドバックでのプレーを強いられているヤングに多くを求めるのは酷かもしれない。

しかしながら、そんな彼が出ずっぱりにならざるを得ないほど右サイドバックが人材難に陥っていること、それこそが問題である。

ここ数年毎年のように行ってきた大型補強を振り返れば、これがどれほどの異常な事態なのか分かる。

やはり、右サイドバックのクオリティーは"""圧倒的に"""不足していると言わざるを得ないだろう。

 

そしてもちろん、中盤で一定の主導権を握りながらも得点を挙げることができなかったのは、ファイナルサードでの仕事の質が伴っていないからだ。

 

明らかにバルセロナのDFラインにとって脅威になっていたロメル・ルカクペナルティーエリア内では活かし切れなかったし、負傷を押して出場したマーカス・ラッシュフォードは動きのキレや状況判断の適切さに欠け、その働きは効果的ではなかった。

ファイナルサードでの崩しにはアイデアが乏しく、ビッグチャンスを作るには不充分だった。

 

今夜のベンチワークが適切だったか?という点の疑問は残るにせよ、交代出場したアントニー・マルシャルとジェシー・リンガードは動きが鈍重でキレが無く、また試合をひっくり返そうという気概も感じられず、正直言って本当にイライラしたし不快だった。

SNSでスター選手気取りをするなら、それだけの働きをピッチで見せて欲しい。

 

アウェイで開催される2nd legで勝つ可能性が無くはないにせよ、正直難しいと言わざるを得ない。

 

そして、今朝の試合に欠場していたアンデル・エレーラパリ・サンジェルマン移籍が決定的となった。しかもフリートランスファーでの完全移籍。考え得る中で最悪のシチュエーションだ。

 

スペイン出身のエレーラは加入以来中盤の『便利屋』として起用されてきた。確かなパススキルに豊富な運動量、さらにはチームを引っ張っていくキャプテンシーを備えていて、サポーターからは次期キャプテンの呼び声が高かった。

 

どんな起用法にも文句一つ言わず、常にポジティブな姿勢でチームに貢献してきた彼に対して、クラブは1度も昇給をさせなかった。1度もだ。

 

その代わりに彼の半分も貢献していない名ばかりの有名選手や、バックアッパーとしても物足りないようなド下手のディフェンダーと昇給込で契約延長したりするのは本当に意味が分からない。

 

マンチェスター・ユナイテッドとは歴史と伝統の集積であり、それは云わば1つの精神性である。まぁ俺は選手じゃないけど12年間応援しているから偉そうにこういうことを言う。

 

ユナイテッドという精神性を体現してきた選手が不遇の内に去る、このような馬鹿げたことがあっていいはずがありません。

 

つまり何が言いたいかと言うとね

 

 

銭ゲバは死ね。

 

 

次の記事で来季の補強について書こう。そうしよう。